vol.20〜1日目安達茉莉子さんトークのレポート
「本を通じて 自分とまちを見つめる2DAYS」
–2– 安達茉莉子さんトークイベント
「日常の中に光るもの~ときどき止まって、ときどき進む~」
&出張「本屋・生活綴方(横浜・妙蓮寺)」日時:6月8日(土) 17:00〜19:00
会場:内野二番町 大島金物店倉庫
定員:15人
概要:人気のエッセイ本『私の生活改善運動』の作者で、言葉と絵を通してそっと心をつつんでくれるような連載や執筆を行う作家の安達茉莉子さんをゲストに、「自分」や「生活」にまつわるあれこれをお話しするトークイベントです。会場は、川の開削で古くから栄え、生活の場である商店街でアートや本、食や古道具に関わる活動がぽつぽつ生まれている内野町。この町でzineや出版の活動も始めている木舟舎が聞き手となり、安達さんを囲んで楽しくお話しします。
また、会場では横浜の「本屋・生活綴方」コーナーが出現!お薦めの書籍やzineが並びます。安達茉莉子さんの書籍なども、会場で購入いただけます。
※以下は、主催亀貝がインスタで書いたレポートを一部転載したものです。
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もちよりRadio–5-22回で、「本を通じて自分とまちを見つめる2DAYS」のことを、安達茉莉子さんが色々お話していただいています。嬉しい。あの満たされた時間を、安達茉莉子さんや中岡さん鈴木さん、そしてお知りあいや地元の方達と共有できたこと、夢のようでした。
内野の古い倉庫で1日目に開催されたのが、安達茉莉子さんトーク
「日常の中に光るもの~ときどき止まって、ときどき進む~」
(この素晴らしいタイトルは木舟舎・井上ゆきさんが友人と相談して考えたもの)
ラジオで安達さんが「なんで(大和田)慧ちゃんがいないのかと思った」と話されていたけど、ほんとそれで、会場にいたリスナーもきっと思っていた筈。これはもちよりRadioそのものって空気だったし、しかもリスナーと直にやり取りするという、夢の時間でもありました。
前半は安達さんのこれまでの話。最近彼女の『毛布』を読んで、近作の『私の生活改善運動』や『臆病者の自転車生活』のイメージとは違う、そこに至るまでの大変な日々のことを知り、同時にとても勇気づけられる1冊だったのだけど、そういった安達さんの物語が実感を伴いゆっくりと話される中で、聞き手の井上さんの物語もそのうちに入ってきて。安達さんもここぞとばかり聞き込んで、話し手が一瞬逆転する。相互の話が組み合って、高まっていく。新潟の井上さんの物語が入ってくることで、会場一体が同じ空気に包まれていく。
まちがいなく、井上さんだからこそのゲストトークでした。
彼女の出版レーベル「木舟舎」の名前の由来は、自分の手で、自分の舟を漕いでいくという意味だそう。
(木舟は、その昔、新潟のあちこちが胸まで浸かるような過酷な泥田だった頃に移動や農作業用に使われていた舟だ。土地改良され乾田化されたことで、使われなくなった)
この話が、トークを貫くテーマになり、そして今回もちよりRadioのサブタイトルにまで(!)なっていたのでした。
後半は会場の参加者から、事前に集めた質問などをきっかけに話していただくシェアの時間。新潟でのトークイベントって皆結構な引っ込み思案だから、もちろん自分もそうだけど質問とか募ってもあんまり出てこないし(だからこその事前アンケート)盛り上げるのが難しいことが結構あって。
でもこの日は、前半に井上さんと安達さんが一緒にあたためた一体感があったから、参加者の解放度合いがすごく良い感じで。流れで皆がどんどん話していき、静かに盛り上がったのでした。
今回のもちよりRadioでメッセージが紹介された彼女の話も、良かったなぁ。「zineをどうやってつくったらいいか分からない」という事前質問をしたのに、回答を待つ前に気付いたらzineを作っていた、できた1冊のzineを、トークのもちよりで安達さんに渡した…というエピソードを話されて。皆拍手ですよ。会場全体があそこまで「同じ気持ちの中で話している」実感を持てる時間って、そうそうないですよね。色んな方が、気付かず自然と自分の船出を語っている時間のようでした。
充実したトーク終了後は、ウチノ食堂をぜひ紹介したい!という自分の勝手なワガママを野呂さんに聞いてもらい皆で店に寄りました。今度はぜひ野呂さんの美味しいランチを食べて欲しい!
「新潟に通いたい。新潟に一緒に連れて行きたい知り合いの顔がいろいろ浮かんだ。」
「最後皆にハグして別れたいって気分だった」
「一番尊いものが光ってた」
Radioでは沢山嬉しい言葉を聞けました。「また新潟に帰ってくるのでは…」と仰ってましたが、私達もそう思ってます。ぜひ次の機会を考えたいです。
もちよりファンも勿論だし、ニイガタブックライトの一箱古本市に来て下さるあのたくさんの!濃ゆい本好きの老若男女の方達。皆さんと本好き時間をシェアできる、楽しい企画を今後も考えていきたい。
関係の皆さま、本当にありがとうございました。また是非、こんな時間をつくりましょうね!